第12回マンスリーBOATRACE杯
3/26水27木28金29土30日辻 栄蔵
3719/広島石川 真二
3473/福岡平石 和男
3251/埼玉杉山 裕也
4269/愛知村田 修次
3826/東京 優勝争いの中心はSG覇者の辻栄蔵(広島)です。V実績のある当地では、2021年のダービーで低調機を整備でパワーUPさせての優出がありました。今期もV2にGII優出と好調。V候補筆頭です。
コース進入から注目は石川真二(福岡)です。進入が深くなればダッシュ勢の攻めも狙いたいですが、春先に多い追い風水面となれば内コース奪取からの平和島らしい差し抜けも気になります。水面状況を見極めながら展開予想を楽しんでください。
埼玉勢は平石和男(埼玉)、須藤博倫(埼玉)、黒井達矢(埼玉)と好メンバーが揃いました。中でも平石は当地でSG制覇1回、GⅠ優勝2回があり、今期もV2と絶好調です。
東海勢は当地V2の杉山裕也(愛知)をはじめ、岩瀬裕亮(愛知)、山田雄太(静岡)と強力布陣。若手有望株の高橋竜矢(広島)もV候補です。
地元勢では、抜群の調整力を誇る村田修次(東京)、加藤政彦(東京)がホームでV狙を狙います。
女子レーサーでは、スタート一気が魅力の野田部宏子(福岡)に注目です。
土屋幸宏
『マンスリーBOATRACE』編集長 平和島が、業界で初めて導入したものがある。1970年代、東京の一極集中が始まり、平和島の側を走る京浜国道沿いにマンションが建ち始めた。問題になったのはボートレース開催日のエンジン音である。その対策として導入したのが消音(減音)型モーターだった。
キャブレーのカバーに共鳴室を設け、マフラーも2系統にして排気した。ガソリンとオイルの混合比も30対1と他場の40対1よりもオイルが多めだった。ボートのフィンも他のレース場と大きさと位置が違い、ターンで流れやすかった。
1マークを回ると1コースが対岸で飛んで行き、最後に6コースが最内を差していた。バック半ばで6コースが追いつき、2マークでは先取りして、①②③④⑤⑥の順位が2マークを回ると⑥⑤④③②①と真逆になることも珍しくなかった。そのため平和島はよく高配当が飛び出した。それが花の都のファンの人気を呼び、東の平和島、西の住之江と呼ばれるほど賑わった。
今はエンジンもボートも統一され、ネット投票を意識した番組もあるが、「高配当の平和島」は変わっていない。1マークの狭さ、季節によって変わる風向、運河を伝って出入りする海水など不確定要素の多いのが平和島である。「2レース当たれば損なし、3つ当たればプラス」は、昔も今も語り継がれる平和島ファンの言葉である。
桧村賢一
『マンスリーBOATRACE』編集相談役